気づきの書評(2) 「なぜ人と組織は変われないのか――ハーバード流 自己変革の理論と実践」
同僚から紹介されたのですが、本書では、以下の4つの要素により成り立つ「免疫マップ」という思考地図が紹介され、これを用いた自己変革・組織変革のアプローチが解説されています。・「1.改善目標」 (例:他の人を深く理解しようとする姿勢を身につける)・「2.阻害行動」 (例:いったん方針を決めると、他の人の意見には耳を貸さない)・「3.裏の目標」 (例:自分がヒーローになる) ・「4.強烈な固定観念」(例:自分がヒーローにならないと深い満足感を味わえない)
「1.改善目標」を達成するために、私達はつい「2.阻害行動」を改めようとするが、「2.阻害行動」は「3.裏の目標」の達成のためにきわめて有効な行動であるため、うまくいくことはない。また、「3.裏の目標」のさらに深いところには、「4.強烈な固定観念」が存在する。私達が直面する多くの課題は、この全体像を把握し、必要に応じて自分を変えることでしか、解決はできないと著者は説きます。コーチングしてもなおらない原因について、その理由を説明しているところがおもしろいです。気づいても、トラウマのせいで治せない原因がわかりました